ロッキーの資産運用

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【書評】大戦略論


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こんにちは。メアリー・ステュアート派のロッキーです。

 

Amazonで防衛産業に関わる本を調べていたら、おすすめ的なところに「大戦略論」という本が出てきたので、借りてきました。

まず結論から言うと、防衛産業は一切関係ありませんでした。そういう意味では買わなくてよかったんですが、出会えてよかった、読めてよかったと思える本でした。

著者はイェール大学歴史学部教授のジョン・ルイス・ギャディス氏です。冷戦史の権威として知られており、2012年にはピュリッツァー賞(評伝部門)を受賞しています。

 

本書は紀元前5世紀のペルシャ戦争から第二次世界大戦までを対象に、古今の戦略家・思想家を取り上げ、戦略思考の本質を浮き彫りにしています。

大戦略論

大戦略論

 

 

目次

第1章 ダーダルネス海峡の橋ーグランド・ストラテジーとは

第2章 アテネの長城ーペリクレスとトゥキュディデス

第3章 師と原則ー孫子とオクタウィアヌス

第4章 魂と国家ーアウグスティヌスとマキアヴェリー

第5章 回転軸としての君主ーエリザベス1世とフェリぺ二世

第6章 新世界ーアメリカ建国の父たち

第7章 最も偉大な戦略家たちートルストイとクラウゼヴィッツ

第8章 最も偉大な大統領ーリンカーン

第9章 最後の最善の希望ーウィルソンとルーズベルト

第10章 アイザイアーふたたびグランド・ストラテジーについて

 

グランド・ストラテジー

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本書は「無限になりうる願望と必ず有限の能力とを釣り合わせること」を大戦略と定義し、このことを「グランド・ストラテジー」と呼んでいます。

こういった戦略を国家戦略の話としてではなく、我々(人々)にもかかわる話として考えてみるのです。つまり、人生の大戦略です。

自分の持てる能力・手段以上のことを望んだら、いずれ能力・手段に合わせて目的を縮小させなければいけません。なぜなら、目的は無限になりうるが、手段は有限だからです。

だから、現在地から目的地までの道筋をつけるために、グランド・ストラテジーは必須なのです。

ただ、グランド・ストラテジーを身に付ける(学ぶ)ためには、歴史から学び、知識をつけ、理論を構築しなければなりません。そのため(学ぶため)に本書があるのです。

本書は戦略を「物語」形式にすることで、大戦略の本質が見えるようになっています。

 

キツネとハリネズミ

その昔、アイザイア・バーリンという男はある詩句の引用を聞きました。

「キツネはたくさんのことを知っているが、ハリネズミは大きいことを一つだけ知っている。」

これをきいたバーリンは、偉人をキツネとハリネズミに分類しようと試みました。

本書はユリウス・カエサル、アウグスティヌス、フェリペ二世、ジョージ三世、ナポレオンなどを「キツネを追い立てようとするハリネズミ」に分類し、若きペリクレス、オクタウィアヌス、マキアヴェリ、エリザベス一世、リンカーンなどを「方位磁石(ハリネズミ)を持ったキツネ」に分類しています。(要はグランド・ストラテジーを持つもの)

それぞれの時代のキツネとハリネズミを対比させ、彼らがどのような大戦略をもって行動したのか、そしてどのような人生(時代)を作ったのかがわかります。

もちろん我々は「方位磁石を持ったキツネ」たちからグランド・ストラテジーを学ばなければなりません。